
臨床瞑想法について
考案者である大下大圓(臨床瞑想法教育研究所代表)は、高野山(仏教、真言密教の本山)やスリランカ(初期仏教を代表とするテーラヴァーダーの教え)で瞑想修行の後に、京都大学(こころの未来研究センター)で瞑想の臨床応用を研究し「臨床瞑想法」を考案しました。京都大学では、世界の瞑想についての先行研究を精査し、それぞれの瞑想のもつ機能性や目的、活用法を現代の医科学や心理学などの知見と仏教瞑想の特性を吟味し統合化をはかりました。
臨床瞑想法の開発後に、約10年間にわたって日本の医師、看護師などを中心に、瞑想実践を積み重ねて臨床に応用できるか検討した実績があります。また近年には、文部科学省の科学研究費のツールとしても臨床瞑想法を採用し「認知症患者や家族への瞑想応用」、「企業人のメンタルヘルスを図る瞑想活用」など、生理学的、心理精神医学的エビデンスを獲得してきました。
瞑想の目的と方法は4段階に分けられています。
01
心身の緩和と集中を目的としています。緩和するためには意図的(恣意的)に呼吸と身体のリズムを調和させることです。
02
観察することと洞察することです。十分な緩和によって得られた集中的な意識状態は、自己や他者を客観的に観察することのできる冷静な心の状態になります。
03
心身の機能をアップさせようとする意識的なものです。この瞑想は人間の五官六根や五体の感覚や働を意識しつつ、その機能性をより向上させていこうとする瞑想法です。
04
「ゆだねる瞑想」は「たかめる瞑想」に連動して起きるものですから、その違いを明確に分けることは難しいものです。なぜなら、たかめる過程で、ゆだねる意識状態が出現することがあるからです。あえていえば「たかめる瞑想」は身体レベルの機能高上を目指しつつ、精神的な領域も次元上昇が出現し、連続して「ゆだねる」という感覚が心に生じて、おおらかに意識の状態に移行することです。




国際平和瞑想センター
(金剛堂・バザラホール)
当センターは、令和元年に建立された千光寺境内に立つ金剛堂にあり、瞑想や祈り、カウンセリングを中心とした活動の中で、訪れる誰もが癒しと安心の時間を体験できる機会を提供しています。また、併設している「臨床瞑想法教育研究所」「バザラ・いのちのケア室」では、それぞれに瞑想の教育研究、カウンセリングケアを行っています。
カウンセリング・瞑想指導スタッフ

大下 大圓
千光寺長老、臨床瞑想法教育研究所代表、和歌山県立医科大学連携教授、日本ホリスティック医学協会認定療法士、認定スピリチュアルケア師

越山 智泉
看護師、尼僧、認定スピリチュアルケア師、認定スピリチュアルケアワーカー

大下 真海
千光寺住職、臨床心理士、公認心理師、スクールカウンセラー
臨床瞑想法教育研究所について











特定の宗教の布教や教義にこだわらず、近年の医科学的実証研究などをもとに、伝統仏教・密教の瞑 想の修行との融合を図りつつ、健康生成のニーズに貢献できる研究や研修、指導者養成を行っています。